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2015-10-11
Memories
実家に帰ると、いつも以上に自由な時間があって、いつも合わない人たちと会い、いつもしない会話をする。
そんなとき、ふと思い出す昔の記憶。
全然気にしたことのなかった、一瞬の出来事。自分がどうしてその記憶をまだ保持できていたのかさえ不思議なくらいの”一瞬”を思い出す。
私にとって日本の高校生活の記憶は、ほとんど残っていない。
覚えているのは、バスケ部のこと、アメリカでの高校生活、そして限られた先生や友達の記憶。
今回、忘れ去っていた記憶が一つ戻ってきた。
いつも会いに行く先生のところに、遊びに行ったとき、そこにはアメリカから帰ってきてからの高校の担任がいた。沢山の学生を相手にしているであろう、教諭という職業。どのくらい学生を覚えているのかなんて想像もつかないけど、そんなに思い出に残る記憶って私にはなかった。ただ、めっちゃ穏やかで優しい先生だったことだけは覚えている。
実家から帰ってくるとき、会いに行ったその先生に遊んでくれたお礼を送ったとき、その先生が教えてくれた。高校の担任だった先生が、私が帰った後、遊びに来ていたのが、私だったのかと聞きに来たらしい。研究をしている話をしたら、とても喜んでいたと。。。
私にとってはとても意外だった。記憶にも残らなそうな存在感で、気配を消していた高校時代。担任だったとはいえ、今の私を見て、わかることにびくりだった。そして、その先生にまつわる出来事を思い出した。
担任だったその先生は、後期試験の大学を選ぶときに、私に、何に興味があって何を学びたいのかと聞いてきた。それまで、興味があるとかないとか、考える暇もなく”受験勉強”をしていた私は、いろいろな事に興味があると言ったら、広い分野で使えそうな理学部の化学がいいかもと、最終的に私が入学する事になる大学を選んでくれた。そして、そのおかげで、今、私は研究をしている。この場所にたどり着くために通過してきた時間の中の大きな選択に高校の担任が関わっていたのかと思うと、感謝しないとなーと思った。
今度、遊びに行くときには、ちゃんと自分の口から、お礼を言い、今やっている事や近況を報告しよう。
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