5月に東大の提言を反映してできた交流型仮設住宅(写真参照)の記事を見て、なかなかいいコンセプトだなと関心。
それで先日、たまたま大学で、その交流型仮設住宅の記事の話を思い出し、実際に福島出身の後輩に話を聞いてみた。
そしたら、もちろん遠野のような仮設住宅ではないけれど、プレハブのような仮設住宅は福島県内にもいろいろな場所に建っているそうだ。でも被災者は仮設住 宅に入りたがらないという。不思議に思ってなぜかと聞けば、仮設住宅には、テレビなど電化製品などはそろっているというけれど、避難所にいればもらえる食 料を自分で調達しなければならなくなるからとのこと。
なるほど納得。
食費だけでなく、仮設住宅に移ることで今まで負担しなくてよかったモノを負担しなくてはならないのなら、確かに仮設住宅には入りたがらないだろう。地元には仕事を失った人も多いというし、実費で何かを調達っていうのこと自体難しいのかもしれない。
でも、こういう実際の現状ってなかなか伝わってこないものだなと実感。
そしてこの話を聞いたときに、被災地にモノを贈るっていうことはもちろん必要なことだけれど、それをずっと行っていても何の解決にもならないのではない か。むしろ、仕事を失ってしまった人に仕事を与え、その人たちが自立できる環境を作ってあげるとか、別な視点から見た支援が必要なのではないかと感じるの でした。
たとえば自分なら、仕事をしない期間が長ければ長いほど、仕事に復帰する時の不安は大きくなると思う。そして、衣類でも何でも与えられたものの中から選ぶ より、自分で稼ぎ出したお金で、自分の好きな何かを自分の足で手に入れに行くほうが、大変だけれど精神的に楽しく健全に生きていける気がするのでした。
目先の問題に対処していくのも必要だけれど、もっと先を見て計画的に実行していくことも重要ではないかと思います。そして、前を向いて進んでいためには、 少しでもその先に希望とか明るい未来を想像できる今があればいいのだけれど、それがいまいち見えてこないところが一番つらい気がしました。
交流型仮設住宅の記事
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110716_5
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